南米ペルーの旅(3)リマを眺める2つの丘

■アルマス広場からマイクロバスで向かった先は

カテドラル、ペルー政府庁舎、官邸などが建ち並ぶ旧市街の中心、Plaza Armas(アルマス広場)から路地を歩くこと数分・・・

「いったい俺をどこに連れて行くんだ」と怪しむ私を「いいから、いいから」と制しながら地元の友人が案内してくれた道端には、ポンコツのマイクロバスが1台停まっていました。友人の家族とともに、このバスに乗込み、最初に向かった先はインカコーラの工場。

ちなみにインカコーラとは、この国でコカコーラよりも売れている、黄色い(黄金?)コーラ(現在はコカコーラが買収)のことです。
この飲料水を初めて飲んだときには「なんじゃこの甘ったるいシロップは?」と吐き出しそうになったのですが、にもかかわらず、なぜかしばらくするともう一度試したくなる味で、いつの間にか私はすっかりクセになってしまいました。

しかし、もちろん目的地はここではありません・・・。
工場を離れたバスがその後にどんどん入り込んでいった一角は、小さな家が密集する怪しい地域で、通りを歩く人たちの目もうつろ、「危険!」の警告灯が私の中で点滅しっ放しです。バスはまだまだ、丘に続く、曲がりくねった細い道をどんどん登っていきます。

丘1ふと見ると、普通の家の薄汚れた戸板に乱暴な殴り書きで「SE VENDE CERVAZA Y GASOLINA」(「ビールとガソリン売ってます」)と記されていたりします・・・、「なんでビールとガソリンがセットなの!」怖くて、とてもじゃなくけど、こんなところに買いには入れませんよね。場所によっては、ゴミの回収がなされていないのか異臭すら漂います。

■しかしやっと到着した丘の頂上からは・・・

okap声を失う風景。リマの街の全貌が眼前に広がります。その風景のすごさは、私ごときのちょっとしたスナップ写真では伝わりません。ぜひ、ご自分で行って眺めてみて下さい(怖いけど・・)。

丘2

丘の頂上には大きな十字架

頂上には大きな十字架があり、初めて来た人だけが願い事をすることができるということです。この丘の名は「サン・クリストバルの丘」
ただし、ここに上るには、プラザアルマスのあたりから出ているツアーに潜り込むか、タクシーをチャーターしていくしかありません。
クルマはどんどん怪しいエリアに入っていくので心配になってくるかもしれません・・。
それでも行く価値はあります。ただ、道中は車の窓を開けないようにしたほうがよいでしょう。

 

 ■ここはブラジルか? もう一つの丘にそびえる像

さて、リマで時間があれば登ってみたい丘がもう一つあります。それは、ミラフローレスの先、「Morro Solar」(モロソラ―ルの丘)です。

クリストブランコ2

そびえ立つ白い巨大キリスト像

ここは、かつてチリとの戦争で多くの犠牲者を出した場所なのですが、アランガルシア大統領が建てた「Crist del pasifico」と呼ばれる、巨大なキリストの白い像があり(ブラジルのコルコバードのキリスト像と同じ像です)、夜もライトアップされているので、遠くからでもすぐ分かります。

 

ミラフローレスは、海岸線の崖の上に築かれた街、そのためParque de amorや、Larco Marからの眺めも素晴らしいのですが、この丘からはさらにダイナミックな全貌を余すことなく目に焼き付けることができるはず。クリストブランコ2
私は、ここも同じく友人に連れられ、チャーターした車で上ってきました。