昨年末から、新年早々にかけてずっと南米のペルーに滞在して、現在1月11日(メキシコ時間)帰国途中の機内です。
今回のペルー行きの主な目的は、リマの新市街「ミラフローレス」の海上に浮かぶレストランで行われた、友人の結婚セレモニーへの出席でした。
もちろん、せっかくここまで来て、あのマチュピチュの遺跡を観ないでは帰れませんよね。マチュピチュ、クスコ近隣のインカの遺跡への訪問も大きな目的です
滞在中はいろいろあり、更新がままならなかったので、遅まきながら、これからいくつかの話題をアップしたいと思います。いやあ~なにしろ充実の旅でした。(まだ旅の途中ですが)
■ペルーへのフライト
現在、南米の諸都市への直行便はありません。アメリカ国内の諸都市を経由して行くのが最もポピュラーな方法だろうと思います。
しかし、最近になってメキシコ航空(Aeromexico)が、メキシコシティへの直行便の運行を始めたとのこと。そこで今回は、メキシコシティ経由というルートでペルーまで行くことにしてみました。
■なかなか快適、しかし・・・
往路成田からの出発は定刻どおり。機体は最新鋭の787、コロナビールなどを飲みながら、快適なフライトを楽しませてもらいました。
ところが問題はメキシコシティでの乗継ぎです。
メキシコにはトランジットで立ち寄るにすぎないのですが、イミグレーションを通過して入国し、しかも荷物も一度ピックアップして、税関も通過して再度預け直さなければなりません(そのこと自体はアメリカ乗り継ぎでも同様)。
それでも、荷物は預けておき、手荷物だけで街に出ることも可能ですから、すべての手続がスムーズなら、まあメキシコに入国してみるのも悪くはないでしょう。
ところがご想像にたがわず、スムーズとはいかないわけで、まずはゲートを出た瞬間から長旅の疲れにむち打つ長蛇の列。機能している窓口の数が少なすぎて、イミグレーション通過までが一苦労です(ただし、帰りの乗継ぎではこの点は大丈夫でした)。
■第2の関門
それだけではありません。なるほど、これではイミグレーションを素早く通過できても意味がなかった・・と気付くのが、その次のステップ、そうバゲッジクレームです。
入国にこれほど時間がかかったにもかかわらず、荷物がいまだ一個も出て来ておらず、すべての乗客はターンテーブルを取り囲んで呆然です。さんざん待ったあげく、やっと出てき始めたと思ったら、今度はすぐにターンゲーブルが何度も停止。
どうしたのかと思って外を眺めてみると、作業員達は手を止めて何やら談笑中。「さっさとやらんかい!」
もっとも、荷物は、ピックアップさえ終えて税関を通過すれば、その場で赤外線チェックを受け、脇にあるベルトコンベアに載せて流すことができます。これで、そのままコネクティングフライトに到達する仕組みなんですね。
しかし、施設内にほとんど案内が無いので、うっかりすると荷物を持ったまま出口から外に出てしまい、「どこに行けばいいの?」という状態に・・・。
万一、出口を出てしまった場合でも、そのまま2階のチェックインカウンターに並んで荷物を預れば、なんら問題はないのですが、当然、さらに時間はかかりますよね・・・。
乗継ぎに5時間もの時間の余裕があったので、さぞや時間を持て余すだろうと思っていたのですが、実際には、あれやこれやで・・・もしもっと乗り継ぎが短時間だったら、間に合わなかったかもしれません。
さらに、乗継ぎ時には、使用ゲートのアルファベット記号は指定されるものの、肝心のゲート番号が指定されません。
不思議に思って、出発便の掲示板を見ると、どういうわけなのかリマ行きの便の表示が、どこにもないではありませんか。間もなく搭乗時刻というのにどういうこと? 不安にもなりますよね。
結局、搭乗時刻が迫った頃に、突然、何の前触れもなく表示が出現、初めて番号が表示され。慌てて出発ゲートに向かった次第です。
■帰りの便の長い道のり
それだけではありません。帰りの便では、8時のフライトのためにわざわざ早朝に起きて5時にホテルを出発し、リマのホルヘチャベス空港に向かったにもかかわらず、Aeromexicoのカウンターだけが長蛇の列じゃありませんか。でも、乗客が多すぎるからではありません。見ればともかく作業があまりにゆっくりで(リマの問題なのか、メキシコ航空の問題なのかはわかりません)、手続に時間がかかり過ぎ。どんどんと列が延びているだけなのです。
空港でゆっくりできる余裕がほしいと思って急いだのに、蓋をあけてみれば、それどころではなく、結局、またまた搭乗時刻ぎりぎりでゲートにたどり着きました。
しかも、帰りの便のメキシコシティ到着は13時20分頃ですが、乗継ぎの成田行きは21時55分の出発という長い長い乗継ぎ時間。
そして、帰りの便は成田直行ではなく、メキシコ北部アメリカとの国境近くの街ティファナ(Tijuana)でいったん着陸します。そこで乗務員がすべて交代し、さらに給油も行うため、1時間以上は機内で待たされるのです。
■今回は成田が、さらに遠い
ところが、今回さらに困ったことに・・・ティファナの天候が荒れているとやらで出発が遅れ、メキシコシティを出発できたのは23時。現在メキシコ時間で午前2時過ぎですが、機内でこれを書いているところです。
■そして、そして、つい先ほど・・・
なんと飛び立ってはみたものの、ティファナの天候は相変わらずすぐれず、「メキシコシティに引き返す」とのアナウンスが入ったところです。
リマのホテルを出てからすでに22時間。いったいいつ東京に到着するのやら・・・。
こればかりは天候のことなのでやむをえないのかもしれませんが、ティファナに寄らずに直行できるように手配するとか、いっそ飛ばずに別の対処方法を考えることはできなかったの? なにかしらの配慮はないのかという疑問は残りますよね。
しかも、こんな事態になっても乗客に対する気遣いはほとんどなく、乗務員はティファナまで頑張れば、別のクルーが乗るのであとは知らん、という雰囲気が漂います。
■Aeromexico次は使わない?
ともかく、お客様優先の日本的サービスに慣れているとイライラすることばかり。
だたしたら、「次回はもうAeromexicoなんて使わない」そう思うかもしれませんね。
でも今のところ、私の気持ちは、なぜだかむしろ逆。時間のタイトな仕事などには使いにくいと思いますが、南米の帰りにメキシコシティで一度ストップオーバーして、うまいメキシコ料理を食べてくつろぐのも悪くないし、そして何より、日本人気質とは逆の、ルーズさや予定どおりには動かない事態も、ときには心の栄養です。
お客様というだけで最優先され、至れり尽くせりの正確無比な日本的サービスは、自分が客のときには快適ですが、立場が逆転したときには、ストレスフルでしんどい思いをすることになりますよね。至れり尽くせりを求めるほど、かえって自らの首をしめることにもつながるのかもしれません。
「メキシコ人は、平気で人を待たせるけど、自分が待たされてもまったく怒りませんよ」
「タクシー強盗にあってしまたことがありますが、お前は日本人か聞かれ、そうだと答えると、おれは日本人は好きだ、これでもっと安全なタクシーに乗れといって、タクシー代をくれました・・・」
強盗などは御免被りたい話ではありますが、「どこか憎めない」というのが、メキシコシティ在住の某日本人の方のお話でした。
■とことん付き合います
こうなったら焦らず、Aeromexicoに付き合ってみることにしたいと思います。先ほど、近隣のHermosillo空港に着陸できるようになったとのアナウンスが入ったところです。どうなることやら。