■岡山県瀬戸内市、瀬戸内海沿いにある「牛窓」という漁港
私が生まれ育ったのが岡山県であること、今も岡山県瀬戸内市に家があることは、すでに前のブログでお話ししたとおりですが、そこから、クルマで15分程度のところに「牛窓漁港」があります。
牛窓町は、日本のエーゲ海などと呼ばれたりして、近畿中国地方では、ちょっとおしゃれなリゾートエリアを気取っているので、その名を聞いたことがある方も多いでしょう。
しかしその実は・・・、たしかにおしゃれな施設こそ点在するものの、エリアとしては、結局、瀬戸内海をのぞむただの古い漁港で、とても、いまどきのリゾートと呼べるような雰囲気ではないことは、最初に言っておかねばなりません。
じゃあ「ふ〜ん、だったらなんでそんなところを紹介するんだ」そうおっしゃるかもしれません。
しかし・・・
その時間が止まったようなローカルな雰囲気、それでいて、その中にリゾートホテルやペンションなんかも点在する独特な雰囲気は、他にはあまり例がなく、私は個人的に無性に惹かれてしまうのです。
とくに、岡山を離れてからその独特の魅力に目覚めたと言っていいでしょう。
子どもの頃から、海と言えばいちばんなじみのあるのが瀬戸内海だったので、よくわかっていなかったのですが・・
「島だらけで波もないね、これはどこかの入江? 瀬戸内海ねえ〜・・こういう海もあったんだ」
かつて、牛窓近辺に連れて来た友人にそう言われて、瀬戸内海の独特の魅力をあらためて噛み締めたのも、故郷の漁港を見直すきっかけでした。
■そして前島へ
牛窓には漁港だけでなく。フェリーターミナルもあって、小豆島行きフェリーなども出ています。
もちろん、小豆島に渡ってみるのも楽しいでしょう。
しかし、そこまでの時間が無い、あるいはもっとだらりとのんびりしたいと思ったら、行ってみてほしいのが「前島」です。
その名のとおり牛窓港の本当に目の前にあって、わずか5分の船旅で到着するこの島は、気軽に楽しめるとはいえ、れっきとした島。船でなければ渡ることができません。たった5分でも、ちょっとした離島気分も満喫できるはずです。
前島フェリーの運航情報
島には、旅館と民宿、それに海以外に、これといって何もありませんが、そこがまた潔くていい。
そして、宿で出される魚、これがまたが旨い。
宿泊しないで食事だけでもオーケーですので、岡山に行ったら一度試してみほしいと思います。。
私は、この夏「南風荘」という民宿にお昼を食べに行ってきました。
前島には、いくつか旅館や民宿がありますが、この宿の利用は初めて。
■南風荘に予約を入れたのはすでにお盆休みも近づいた頃でした
知る人ぞ知る島とはいえ、さすがに盆休み中は予約いっぱいに違いないでしょう。
そこで、無理ならばお盆明けにうかがってもよいと覚悟して、最初に電話を入れました。
すると・・・・予想通り「お盆は無理です」とのお返事です。ほら、やっぱりねです。
ところが、話を聞いてみると、「ん? 無理ってそういうことだったの?」です。
「お盆期間中は、私たちも休みますので」
とおっしゃるではありませんか。
なんとすばらしい、本来掻き入れどきであるはずの、お盆休みに休んでしまう旅館や民宿が、日本に他にあるのでしょうか。
もっとも、南風荘では、ご主人が自分で漁に出て食材を仕入れるというので、
もしかしたら、さすがにお盆中は漁はやらないから無理ということかもしれません。
それにしても、私は、思い切って休みにする、そのおおらかさに私はいたく感動してしまい、
それだけでなんだか、とっても南風荘が好きになりました。
実際にうかがってみると、予想どおり。若女将の接待は自然体で心地よく、若いご主人が作る料理も申し分なしです。
そのうえ、量がすごい、これでもかというぐらいで挑戦的ですらあります。
かなりお腹を空かせていかないと、魚介類だけで途中でギブアップかもれませんよ。
四国までものぞめる景色も魅力なので、ちょっとビーチにも行ったり、
瀬戸内海の島々を眺めながら食事をするなら、夜よりもお昼ご飯がいいでしょうね。
今回の前島トリップは、あいにくの雨でしたが、次回は、ぜひシーカヤックなどもやってみたいと思っているところです。