岡山に帰省したら、立ち寄りたくなるのはこの場所②「備前福岡・一文字うどん」

■備前福岡と一文字うどん

岡山から、瀬戸内海沿いに兵庫県の播州赤穂、相生を結ぶローカル線が「赤穂線」。
その長船駅の周辺は、典型的な岡山の田舎町の田園風景が広がっていて、まったくもって、のどかな雰囲気です。

しかしこのあたりをうろうろしていると、ときとして、古いお屋敷が並ぶ異空間に迷い込んでしまうことがあります。「そこが備前福岡」という地区です。

最近では、この地域はあの黒田官兵衛ゆかりの場所ということで、観光に力を入れているそうなのです。
とはいえ、岡山出身の私も、じつはこの地区のことよく知りませんでした。恥ずかしながら、地元の観光キャンペーンではじめて詳細を知ったという次第です。
官兵衛といったいどんなつながりがあるというのでしょう?

「この地区には、彼の曽祖父の墓があります。官兵衛はここからやがて播磨に移住し、成功しました。いってみれば、ここは官兵衛のルーツなのですよ」

「高松城の水攻めの際にも、官兵衛はここに立ち寄ってお墓参りをしたということです」

う~む、なるほどお・・・さすがに曾祖父というのは、ちょっと関係が遠い気がしますけど・・・。

ただ、官兵衛は、関ヶ原の戦いの後、九州に城を築くことになりますが、その際に自分のルーツにあやかって、周辺の地名を「福岡」と定めたんだそうです。う〜ん、それは面白い話ですね。

 ■商都としての備前福岡

備前福岡1まあ、官兵衛との関係はともかくとしても、備前福岡は山陽道の公益の要所として栄えた場所。そのために当時、贅を凝らした建てられた邸宅も残っていて、散歩の楽しいところです。

備前福岡2

贅を凝らしたお屋敷は、なかなかのもの。

それほど多くの見所満載というエリアではありませんが、邸宅の中は、ガイドの詳しい解説付きで、見学もできるし、そのぶんゆっくり散策できますよ。

 

ドライブの途中にでも、ぜひ立ち寄ってみてください。

■一文字うどん

一文字2

待ちきれなくて、写真を撮る前に、うっかり、ちょっとだけ箸をつけてしまった! セルフうどんは自分で湯煎して、出汁も自分で注ぐスタイル。

さてさて、備前福岡を推すもうひとつの大きな理由は、このうどん屋。

うどんと言えば香川県とイメージすると思いますが、岡山だって、瀬戸内海を挟んで香川とは近いんですから、当然うどんは美味しいんです。

 

もちろん、いわゆる(チェーン店ではない)セルフうどん店も存在します。

中でも、独自路線のうどんで異彩を放つのが、この店。自ら栽培した、地元の小麦品種「しらさぎ小麦」を、自家製粉したうどんは、讃岐うどんとはちょっと違った、独特の滑らかさが持ち味。備前福岡に行ったら、必ず一文字うどんを食べなくてはなりません。いや、一文字うどんを食べに行ったら、ついでに備前福岡の町並を見て帰るぐらいでの気持ちでもよいのかもしれません。

自家製粉した小麦粉を買って帰ることもできます。一文字1